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2007年6月10日 (日)

パリス vs アメリカ

 【PARIS; NO APPEAL!】
Parishiltondrunkdriving 
さて、ムショに戻ったパリスはどうなったんだろう。そんな思いで、日曜の朝のCNNのヘッドラインを見た僕の目に、こんな文字が飛び込んできた。NO APPEAL.ウーン、今日のパリスは、おとなしく受刑生活を送ったってことかい。
 昨日、怒れるアメリカ世論と判事の決定で、彼女は仮釈放を取り消された。そうして、泣く泣くママから引き離されて、再投獄させられた。
つまり、このパリス激動の3-4日を振り返ると、入所、保安官による仮釈放、判事による訴えの棄却、そして再投獄となったワケだ。
週明けの月曜には、今後の刑期の長さが決まる最終裁判がある。つまり、今日は嵐のハザマに当たる時だ。なので、僕は、パリスも今日は静かに時を送ったのか。と思ったのだ。
 が、それは大きな誤りだった。
 アメリカは常に動いてて、またその動きが早い。CNNが言うには、何とパリスは裁判所への訴えを取り消したのだ。APPEAL.にそんな意味があるとは知らなかった。 
 NO APPEAL。これは上訴取り止め という意味だ。ちなみに上訴とは、裁判所の罪状決定に不服がある時、より高いレヴェルの裁判所に訴えなおすこと。
それを知った時の僕は、数秒間、フリーズした。朝食のバナナを口に入れたまま、マヌケづらで固まっていた。それは感動だった。見開いた両目がジワジワと重くなってくる中、僕はTVのパリスに向かって拍手を送った。
 
 NO APPEAL.に関して、パリスが弁護士を通して世間に出した声明文がある。(原文を見たい方は、コチラのウェブ
 その内容は、まず私が、弁護士に対して判事に上訴しないように言ったこと。その判事にパリス仮釈放の決定をくつがえされて恥をかきまくった保安官には、私の健康を考慮してくれてありがとうと、フォロー。
罪を軽くするためにサポートしてくれたファンにも感謝の言葉をかけ、そして最後には、皮肉も付け加えている。 それは、マスコミや世間の人に対して、自分なんかの事よりイラクとかもっと重要なニュースに関心を払ってくださいというものだ。つまり、パリスはこの出来事を、これまでの自分のスキャンダルと同様に捕らえてるようで、彼女らしいボケと言える。これは、立派な社会問題である。
 もちろん、この声明文には、彼女を取り巻くブレーンたちの入れ知恵もある。が、それにしても、この内容は感動的だ。そして、このウェブ・リンク先のパリス声明文にはないが、CNNが紹介した文面にはこうもあった。
[自分のこの過ちから、他の人も何かを学んで欲しい。]

 
875_373344063_paris_hilton0151_h154512_l_2  僕はパリスの大ファンだが、この言葉でパリスがまた戻ってきたように感じた。逮捕からこの大事件に至るまでの彼女は、まったくの別人だった。しかし、この事件に否定的な人たちは、こんな彼女の心変わりにこう感じただろう。
 「何を今さら、いいコぶってんだ。とんでもない批判を浴びたから、上訴を取り下げざるを得なかっただけだ。同情を集めて、刑を軽くするつもりだろう。」
 しかしそれらは全て、マト外れのイージーな批判だ。
 それは彼女の立場に身をおいて想像を働かせば、すぐに分かることだ。もし、他の人が今のパリス状態になったら、その90%以上の人が上訴するハズだ。有能な弁護士がバックにいるワケで、上訴すれば確実に刑期が大幅に短縮される。
 しかし、パリスはそれを拒んだ。それに対しては、彼女がポップ・スターであり、上訴すれば人気は地に落ちて、今後、芸能活動は続けられなくなるからだ、という理由が考えられる。
 それは確かに当たっている。パリスのパブリシスト(アメリカのショウビズ界には、こう呼ばれるスターの人気管理担当のプロがいる)が、この数日のとんでもないパリス・バッシングを受け、彼女に上訴を取り止めるようにアドバイスした可能性は充分にある。
 普通のポップ・スターなら、ここで選択肢はない。大衆人気はポップ・スターの核であり、それを失えば、今後食べていけない。そのため、イヤイヤでも上訴せずに禁固刑を受け入れるしかない。
 しかし、パリスの場合は違う。彼女は大金持ちのお嬢様であり、そもそも大衆人気など気にする必要のない立場にいる。上訴して刑を軽くすればポップスター生命は終わる。が、それでもセレブ・ライフは送れるのだ。


つまり、ここでパリスには、2つの選択肢があった。今後、ただのセレブ・ライフを送るか、それとも今のままポップ・スターでいるか。そして、パリスは後者を選んだ
 PARIS; NO APPEAL.(上訴取り止め)。
 
この決断は、彼女がこれからもポップ・スターであり続けたいという宣言だ。

 彼女は今後、特権階級の1員として、閉じた上流世界で生きることを拒んだ。
 そして、世界中の大勢の人を愛し愛されながら生きるポップ・スターの道を選んだのだ。それこそが、僕の知るパリスだ。
 大金持ちな立場とその圧倒的なルックスによって隠されてきた、彼女の本質もそこにある。彼女は何よりも生まれながらのポップ・スターであり、セックス・シンボルなのだ。

 しかしそうは言っても、パリスは先に1000ドルの保釈金を払って仮釈放の道を選んでいる。それは確かに逃げだ。だが、それは彼女が1番に望んだことじゃないだろう。仮釈放の逃げ道は、彼女の周囲の人間、彼女を愛し巨大な富と権力を持つ人たちが、与えたものに違いない。そこで、パリスはそれがアメリカ中に火を放つことになるのも想像せずに、その誘いに甘えてしまったのだ。
 もし、彼女が自らの仮釈放を1番に望んだ人物であれば、再投獄の判決からたった1日で上訴を取り止めることなど、絶対に出来なかったハズだ。 

 で、今後のシナリオとしては、アメリカはこのパリス収監に関して2分されてゆくだろう。つまりバッシング派と、同情派だ。バッシング派は、相変わらず金持ちの権力乱用という点で彼女をやりこめてゆくだろう。そして、同情派は、有名人差別という点で司法の世界を攻めてゆくだろう。
 アメリカでは昔から、司法とショウビズ界が対立している。司法の世界には、誰かセレブが違法行為をすると、普通の身分の違法者よりも、大きなバツを与えるという伝統がある。それは、セレブを通して、司法の力を世の中に大きくアピールするためだ。同情派は、特にパリスのファンたちは、それを大義名分にして、彼女の刑期短縮を求め続けるだろう。Parishiltonsuntzu
 
  だが、1番大切なのは、パリスの受刑態度にある。もし、彼女が今後、模範囚でいれば、確実に彼女の人気は復活するし、刑期短縮もありえる。
 そして、パリス出所の日には、世界中が温かな眼差しと共に迎え入れるハズだ。この
仮釈放スキャンダルを起こさず、普通に刑期を終えた時よりも大きな賞賛が与えられるに違いない。
 パリスは、こう見えても最近は読書の趣味を持ったという。ちなみにこの写真で彼女が読んでるのは、孫子の「兵法」。なので、受刑中も読書の幅を広げ、おとなしく過ごして欲しいものだ。

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