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2007年6月21日 (木)

ホワイト・ストライプス、絶対次元のロック。

The White Stripes.6th Album.【Icky Thump】 がリリースされた。
 それに引っ掛けて、ちょっとしたStripes.エッセイを書きたい。
 最近のStripes.情報として、このニューアルバムのプロモで、New Yorkにある、Fillmore East.という有名なホールでライヴをやった。それは、Rolling Stone.マガジンのホームページのヘッドラインで見ることが出来る。 
(リンクはこちら)1514796915147971large
 そのライブ・レポートによると、全米発売日の6月18日(日本はたぶん20日)の翌日の事で、演奏リストにはもちろん、Icky Thump.もあった。この全く耳慣れない熟語は、スコットランドの方言で、「It‘s all right!!! 」みたいな意味らしい。Jack.も、Meg.もスコティッシュなお家柄。で、他の演奏リストは、Hotel Yorba. Jolene. I just don’t know what to do with myself.などのStripes.定番ラインだ。
 おもしろいのは、Meg.姉さんが「In the Cold Cold night」を歌ってる事だ。迫力のドラミングの最中に、ユッサユッサと揺れる巨乳を眺めるのも
OKだが、僕はMeg.姉さんがライブで歌う姿が大好きだ。彼女は毎回、ライヴの間、Jack.からたまに「姉さんも歌いなよ」と振られる形で歌うことになる。
 それは、John Lennon.のライヴでのYoko Ono.を思わせもする。どちらも、いいアクセントになるが、2人の歌い方は対照的だ。夫に負けるか!と
迫力たっぷりに歌うYoko.に対し、Meg.はいつも恥ずかしそうに歌う。そのキュートさがたまらない。それが見たい人は、サイド・バーのYouTube.Vids.をチェック。
 
 Rolling Stone.のレポートに記事に触れると、Stripes.はまったく変わってなかったという。前回のアルバム発表から2年の間、Jack.は、Nashville.に引っ越して、モデル妻との子育てに励んだり、Raconteurs.というサブ・バンドをやったりしてた。(しかし、このバンドを見ると、いかにStripes.がキャラ立ちしてるかが、1発で分かるね)
 そして、今回このアルバム「Icky Thump」と共にNYでライヴをやったワケだが、相変わらずStripes.は多くの“No Rule”に基づいていたそうだ。
 姉弟ではないことを認めない。ドレス・アップはしない。ベースは使わない。他の人とプレイしない(Stripes.としての意味だろうから、Jack.がRaconteurs.をやったことは違反にはならんのだろう)。それは、今も昔もこの2人が、いかに他のオーゲサな作りのバンドにウンザリしているかを表している。そして、今回のNYライヴも、そのデトロイト時代からのルールに基づいた、Cathartic.(最高の)2時間だった。Stripes Back(帰って来た).Rolling Stone.の記事は、大体そんな感じだった。

 今回の「Icky Thump」について、Jack.はあちこちのインタヴューで、1st Album.に戻ったような感じと答えている。なので、それがこのNYライブにも反映されていたという事だろう。
 White Stripes.みたいなバンドは、ほとんど変わる必要がない。
  というのも、彼らはロックの絶対次元とでも言えるレヴェルの歌を創れるからだ。
 Stones.でも、U2でもそうだが、そのレヴェルに達すれば、時代ごとにちょっとだけスタイルを変化させるだけで、新鮮なものとして受け入れられる。最近、ニューアルバムが世界中で、とんでもヒットを果たした、Avril Lavigne.にもそれが言える。彼女ぐらいになると女性アーティストにつきまとう3枚目のアルバムのジンクスなど、へみたいなもの。日本のロック・メディアは相変わらずマッチョイズムに満ちてて、Avril.をロッカーとして全く認めてないが、20代で彼女以上に世界をロックさせてる存在がいるだろうか?1180943245_4
 
 まぁとにかく、Stripes.もドラスティックな変化がまったく必要のないバンドであり、今回のニューアルバムで「同じ事の繰り返し」みたいなことが言われても、まるで暗い感じはしない。それで、OKなのである。このレヴェルの人たちのロックは、それが1950年に発表されても2050年に発表されても大ヒットし、新たなファンを獲得することが出来る。
 ただ、1st シングルの「Icky Thump」に関して、僕はガッカリしてる。
 Jack.は確かにギターの名手であり、アメリカでは、歌手としてよりも評価されてる感がある。この曲でも、ギターでロック・グルーヴを創ることに専念してるが、僕のような普通のファンにとって、Jack.の最大の魅力はやはり歌だ。歌の中で創るあの独特のロック・グルーヴにこそ惹かれるのだ。ギターでロックさせる人なんかは、星の数ほどいるワケで、Jack.には歌でロックさせてくれる方に専念して欲しい。少なくともシングル・カットの曲においては。
 その意味で、このIcky.は、Yorba.や、Fell in Love’th a girl.や、Denial Twist.なんかには遥かに及ばないものだ。ニューアルバムはまだ聴いてないが、このシングルと同じく全体的にもギターサウンド中心のものなら、まったくの期待はずれ作になるだろう。

P.S.
 僕としては、あのDenial Twist.で見せたマシンガン・リリック、ああいう奇跡のグルーヴを期待している。いわば早口言葉みたいなロック・シンギングで、古くはJohn Lennon.が、「New York City」という歌で、すでにやっている手法だ。Stripes.はそれを10倍速くらいに早めてやってて、何でもカソリック教会での黒人のアドリブ的賛美歌にヒントを得て、始めたそうだ。
 ちなみに、僕はそんな早口・ソングのDenial.を、アルバムのJack.よりも早く、空で歌うことが出来る。それはちょっとした自慢の種だった。しかし、ある日、YouTube.で、そのDenial.を逆立ちして歌う子供のヴィデオを見つけた。そのコは5才くらいのスウェーデンの少女で、笑いながらいともカンタンにDenial.を歌っていた。まったく、世界は広い。■

 

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