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2007年6月23日 (土)

人気が落ちないミュージシャンへのちょっとした考察

Achtung_gallery_1 【僕なりの、Rock/Popワールド分析】
 White Stripes.の6枚目のアルバム、“Icky Thump”が最近、6・20.にリリースされた。Stripes.にとっては、結成10周年を記念する特別なアルバムだ。僕も今日、CDショップでそれを視聴した。で、結果は、5つ星評価で、ズバリ、<★★.> 
 5年前から、僕はStripes.の大ファンで、Fell in Loveth a Girl.や、Denial Twist.のような超早口・ソングでも、空で歌える。これが出来るようになるには1曲で3日くらいのアホな時間の浪費がいる。けれど、いったん覚えてしまうと、それからどんなに時間がたっても歌えるので、カラオケで異色のヒーローになれたりする。
 それはさておき、そんなStripes,ファンの僕も、この“Icky Thump”には、ガッカリした。で、その理由を探ってると、なにぶん突き詰めて考えてしまう暗いタチなんで、ロック・ポップ界全般のことまで考えさせられた。そんなワケで、ここでちょっと哲学めいた音楽エッセイを書いてみたい。
【Icky Thump.レヴュー】
 まず“Icky Thump”について書くと、ダメな理由は、Stripes,が変化を意識しすぎているからだ。確かに、彼らはこの10年、極めつけのシンプリシティーとでも言えるスタイルを変えなかった。なので、さすがにこの辺で、リスナーへのイメージを変えねば!!!という危機感を持ったんだろう。
 アルバム全体を通して、特に1st・シングルの、Icky.や、アルバム中の、Conpuest.では、今までのStripes.ワールドにはなかったエキゾチックな楽器や歌声が聴ける。だが、その変化はハンパだ。じゃあ、本来の魅力はあるかと言えば、2nd・シングルの、Effect and Cause.の中にそれを見出せる。が、それもまたハンパなのだ。
 要するに、この“Icky Thump”に見える、Stripes.は、過去の偉業と新たな変化の間にはさまれた感じなのだ。それは、とてもアイマイだ。
 世の中には、根本的に変化する必要のない偉大なロック・バンドがある。Stripes.もその1つであり、まったく何で変化の意識をこんなに前面に出したのだろう?

【魂の新陳代謝と、最先端のソフト】Avrillavigne
 さて、ここから思いっきり抽象的になるが、ポップ・ロック界の巨人たちのあり方を見ると、ある共通したルールが浮かび上がってくる。
 それは“変化させない部分” と “変化させる部分”をうまくコントロールしてるという事だ。
 うまい人たちの例を挙げると、White Stripes.Avil Lavigne.U2.Madonna.そして、Stones.だ。
 そして、ダメな例は、Alanis Morissette.Pearl Jam.Oasis.とこっちの方は、上げてゆけばキリが無いほどに、大勢いる。
 まず、変化させない部分は、どこなのか? 
 それは、そのアーティストの最も根本的な部分、つまり、SOUL.だ。アーティストは、作品の発表ごとに魂レヴェルでの新陳代謝が必要で、その鮮度をキープしなければならない。
 Stones.は60年代から音楽的に何も変化していない。けれど、いまだにシングルを出すたびに世界中をトリコに出来るのも、彼らのSoul.が常に変わらず、新鮮だからだ。そして、それが彼らの音楽に普遍性を与え、いつの時代でもロック出来ることになる。
  1方、Alanis.や、Pearl Jam.といった天から転げ落ちた人たちもいる。それは、やはり魂が古びてしまったからだ。
 魂、そんなもんどうやって見るんだ? と言われても答えはない。が、それはアルバム発表前の先行シングルに1番表れるもんだと思う。それを聴いて人は、直感的に「あ、まだこの人、全然イケてる。」とか、「あー、何か飽きたなぁ」と感じる。ほとんどのリスナーは、無意識的にそんな魂レヴェルの判断で、シングルを聴き分けていると思える。 Avril.とか、Stripes.とか先に上げた勝ち組の皆さんは、アルバムを発表するたびに、まずその先行シングルを決まって大ヒットさせている。
 次に、変化させる部分について。それは、スタイルだ。いくら魂があっても、スタイルがともなわねば新鮮な印象は与えられない。新たなスタイルは、時代ごとの最先端のソフトを吸収する事で生まれる。U2
のVertigo.があんなに大ヒットしたのも、i-Pod.という新たなライフ・スタイル・ツールと融合していたからだ。また、思想や世界情勢など、精神レヴェルのソフトの吸収も大切だ。
 そこら辺を1番うまくやってると思えるのが、Madonnna.だ。彼女がいつの時代でもティーンをダンスさせられる理由。それは、彼女の新鮮な魂が、普遍的なダンス・ミュージックを生み出し、そこに時代のスタイルもふくまれているからだ。

P3052414m 【惰性とカラッポが核になった、日本文化】
 要するに、世界のPop/Rokc.界のトップを走る人たちは、いつも魂が新しく、時代ごとにソフトを入れ替えている。
 ただ、日本の音楽業界を見ると、話が違ってくる。そこでは、古びた魂や古びたソフトのまんまでも、ホットでいることが出来る。
 その1例として、宇多田ヒカルやミスチルが上げられる。彼らもかつてはピカピカの本物だったのに、その後すぐに色あせてしまった。もっと時間を取って、魂とスタイルの新陳代謝を待てば良かったのに、過去の栄光に浸ったまま、同じような曲を出し続けて魅力を失ってしまった。
 別の例として、長渕剛がいる。彼の場合、いつも魂だけは十二分にあるし、最近はファッションも洗練されてきた。だが、その中身が今の時代の精神ソフトとかけ離れている。つまり、彼の心はいまだに昭和時代に留まっている。
 または、矢沢やB.に象徴される面々もいる。彼らは最初から軽薄なスタイルと商業コードだけのアーティストで、カラッポの魂のまま変わらずトップを走り続けている。
 こういったトップ・アーティストたちは、特に日本に多く見られるものだ。そして、それはこの国が新しいものよりも、惰性や空虚さを文化の核としている事を伝える。
 
 特にアメリカの音楽市場は、アーティストの魂とソフトの新鮮度に敏感だ。ちょっとでも古さを感じさせると、すぐに切られてしまう世界だ。Stones.を見れば分かるが、それはもちろん年齢とは無関係だ。いったいそれをずっと新鮮に保つ秘訣とは、何なんだろうか? 好奇心?体力?富? いろいろ考えられるが、それはまさに、神だけが知る領域だろう。■

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