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2007年7月28日 (土)

“LIVE EARTH” ウェブ体験記。

【RIZE, the ONE for me】

前回Blog.に引き続き、今回も“Live Earth”について。ライヴ・アースとは、07年、7月7日に全世界6カ国、9都市で行われたライヴ・イヴェントで、気候変動の防止をテーマにしていた。
 この1週間ほど、MSN.のフリー・ウェブ・サイトで、(見たい方はクリック)“Live Earthのステージをちょこちょこチェックしていた。僕は、その100人以上の参加アーティストの約1/3、有名所のライヴだけを見てみた。
 その中で、僕的、No-1.は東京のRIZE.(ライズ)だった。だけど、別に日本びいきしてるワケじゃない。何より、RIZE.のライヴは、このLive Earth.のステージで見るのが初めての事だった。Ny_kanye_getty_400
【世界のパフォーマンス】
 もちろんRIZE以外にも、すっばらしいパフォーマンスはいっぱいあった。
 100m、9秒台くらいの全力疾走の中で1つも息切れせずにラップするKanye West.Touch the Sky.)。
 野獣のようにギターを弾きながら、Mother Fucker!と叫ぶMadonna.Ray of Light.)。
 絶対聴いたことないようなフリーキー・アレンジで酔っ払いロックするDave Mathews Band.Too Much)。
 動物のオブジェや着ぐるみの子供たちによる、ブラジルらしいイノセンスなステージで唄うXUNAお姉さん(Tesoura Sem Fim)。
 マグニチュード7くらいの震度でストリップティーズな(オッパイ見せて欲しかった)ベリーダンスを見せるShakira.Hips don’t Lie.
 黄金タイツの足をきらめかせ、Janis Joplin.のようなハスキークールな声で唄う、久々に現れた本格派ギターガール・KT Tunstall.Black Horse and the Cherry Tree.
 ギター好きなかせなスゴテクをひろうしまくる、John Mayer.Belief エド・サリヴァン顔負けの大迫力ロックバンド紹介をこなしたLive Earth.のドン、Al Gore.。(紹介したBon Jovi.を完全に食ってる)
 Aretha Franklin.BONOでも開けられそうにない扉を開いて、ロック最高潮次元の声でうたいまくる、Kelly Clarkson.Since U been Gone. 自分の目で確かめたい方は、パッセージ中の曲名をクリックして、MSNで無料ライヴ視聴して下さい。Ny_kellyclarkson_ap_400
 【サイテーな世界の1般評】
 僕にとって、RIZE.のライヴは、こんなバケモノ天才軍団の上を行くものだった。ちなみに、2位はKanye. 3位は、Kelly.だ。
 また、MSNのウェブでは、ファンによるベスト・ライヴ投票があり、ボン・ジョヴィ、ポリス、スマパンなどがベスト5に入ってた。彼らに共通してるのは、最近再結成された元ビッグ・バンドだ。サッカー選手のロベルト・バッジオがよく言ってるイタリアのことわざがある。“冷めたスープを温めなおしても、元の味には戻らない”この3バンドはまさにそれ。僕には、彼らの叫びは、ただ空しかっただけだ。
 Alicia Keys.も新聞雑誌でよく取り上げられてたが、明らかに過大評価だ。テンションだけは異様に高かったが、それが彼女の本質的な無個性さをさらけ出す結果になっていた。

【ロックとチャリティーは矛盾しない】

 RIZE.. 彼らが最高だったワケは2つある。1つ目は、Live Earth.のテーマをパフォーマンスにうまく融合していたこと。2つ目は、観客との圧倒的な1体感を作り出したこと。
 1つ目は、“HEIWA.”のパフォーマンスを見れば1発で分かる。ヴォーカルJESSE.(ジェシー)は、そこで平和のメッセージを伝える。ただ、口にすれば超恥ずかしいその文句も、彼のラップにかかれば超クールなものになる。このLive Earth.の中心地だった、London.NY.のステージを見ると、このRIZEのようなAttitude.MadonnaHey You.をのぞけば、存在しなかった。
 アーティストの核はエゴで、政治アクティヴィズムの核は博愛。なので、チャリティーライヴでも、アーティストが博愛を訴えればそれはウソになる。大物アーティストには共通してそんな思いがあったハズだ。なので、彼らのステージでは、メッセージはディカプリオなどのセレブが担当する構成だった。
 しかしだ。RIZEのステージを見れば、それがアーティストの逃げだという事が分かる。RIZEがそれに思いっきり成功してるからだ。結局、大物アーティストたちは、自分のライヴにLive Earth色を入れることのリスクを避けたに過ぎない。RIZEはそのリスクを克服している。
 その成功の最大のポイントは、JESSE.が常に怒ってるからだ。彼はマジギレしながら、平和や博愛を唄っている。そのアグレッシヴなAttitudeがチャリティーライヴに伴う偽善性を吹き飛ばしている。また、JESSEが時折見せる優しさや誠実さも、その怒りがあるからこそ真実味を帯びて伝わる。Jap_rize1_getty_400_1
【大和魂!】
 2つ目の観客との1体感は、ラストの“STAND UP!”を見れば1発で分かる。JESSEはとちゅう、ステージから飛び降りて客席をへだてる柵に上り、怒鳴り声で唄う。「生きてんなら、息してんなら、行動しろ!」そう叫んだ後、彼は死んだように後ろに引っくり返る。世界中であったLive Earthのステージで、ここまでアーティストが観客に魂を捧げた瞬間があっただろうか? 100m、9秒台の全力疾走ラップを見せたKanye WestでもこのJESSEの姿には、頭を下げるかも知れない。
【RIZE EARTH with LIVE EARTH】
 まぁ、とにかくJESSEの才能によって、こうしたことが成し遂げられた。僕はこのLive Earthで初めて彼の歌をじっくり聴いたが、圧倒的な才能だ。Green Dayのようなメロディアス・パンクな唄い方、またデス・ラップな爆発ヴォイス、またはギャングスタ・ラップ。彼はそれらをうまく使い分けてて、まったく飽きさせない。
 ただ、大きな穴としてポップセンスやフェミニズムの欠如がある。つまり、いかにも日本男児印のハード・コア・バンドなのだ。そこに、Dragon Ash.のような人気までは得られない理由があるだろう。けれど、JESSEボディーの妥協なき過剰Tattooを見ると、彼ら自身がそれを望んでないことがハッキリ分かる。
 
 とにかく、僕にとってこのロックの歴史的イヴェントは、“RIZE Earth”と呼べるものだった。
 このLive Earth。世界的には、ボン・ジョヴィの復活がメイン・イヴェントだった。けれど、この50前後になってまでチワワみたいな顔したオッサンがいったい何をやったというんだろう。地球のためにRIZEが千の風車を建てたとしたら、ボン・ジョヴィがやったことは、タンポポの花を1つ植えたくらいのものだ。■

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