文化・芸術

2007年8月 9日 (木)

ビリーがもたらす明るい未来。

  ビリーズ・ブート・キャンプ。今、日本では誰もが1度は耳にしたことがあるだろう。説明無用だろうが、それは通販で買えるダイエットのためのDVソフトだ。子供たちが飛行機ブンブンブンと言ってる、あの水平にした両腕をクルクル回す運動なら、誰もがちょっとは見たりやったりしたことがあるだろう。
 ビリーズブートキャンプ。今回は、それがどれだけ日本人やその文化全般にとってワンダホーなものかについて書きたい。Billy_blanks_navy
 【ビリーのWIKI的紹介】
 僕も最初は、CS-TVCMで、この通販CMを見るたびに、ウットーしいなぁと思っていた。が、ビリーが来日して、幾つかのTV番組で彼を見るうちに好感がわいてきた。特に、この月曜にスマスマで、ビリーが香取クンとコント共演したのはケッサクだった。
その主役であるコーチのビリーとは、アメリカ・WIKIで調べるととても多才な人だ。アメリカでも1番は、ダイエット・エクササイズの人として有名だが、Tae Boの創始者と見られてる。98年くらいにブレイクしてて、バスケのシャキール・オニールなどのセレブ信奉者も多い。過去には7回もカラテの全米チャンピオンになってて、役者としてハリウッド映画にも出てる。
 日本では、もちろんビリーズ・ブート・キャンプの鬼隊長として有名だが、実際は兵役経験がなく、米軍のインストラクターを長年務めていた。また、英語版WIKIでは、早くもここ最近の日本での大ブレイクも取り上げられてて、それにリンクして日本でのビリー・ブームを伝えるUSA Todayの映像も見れる。見たい方はクリック。その中でビリーは、成田空港で大勢のファンの歓迎を受けた事に対し、ビートルズやマイケル・ジャクソンになったみたいだったと言ってる。その映像では、ビリーもビートルズみたいにハッピ姿で現れてる。
【人は、何かに熱中したい】
  メーカーによると、ビリーズ・ブート・キャンプのDVセット販売数は100万本を突破し、総売り上げは100億円を超えたという。
 ここまで来ると、ただのダイエット・ビズではなく、カンペキな社会現象だ。昨日、近所のAEONに行くと、エスカレーターで、例の飛行機ブンブンをやってる子供たちを見かけたりもした。
 まず、軍隊式トレーニングをダイエットに持ってくるアイデアがいい。何でも縦割りの日本ではありえない発想の飛躍だ。も1つは、「ダイエットしたいなら、運動しろ!」というキャッチコピーだ。シンプルでクール。そして意味深いメッセージでもある。
 そこで思うのは、購買層は皆んなダイエット目的なのか?という事だ。少なくともその1割は、エクササイズ好きな人か、好奇心で始めようと思った人たちだろう。ビリーの2度の来日を受け、この真夏の日本ではさらにそんな、ユカイ購買層が増えることだろう。

 例の熱血漢、松岡修造が、TBSの「情熱大陸」に出た時にこんな事を言ってた。「ファンレターの中に、とにかくシューゾーさんに熱血指導されたいっていうものが多いんですよ。でも、僕はテニスを教えるために、子供たちに指導してるワケでね。目的もなく、人に熱血指導なんか出来ませんよ。」 そこには、このビリー・ブームとも重なるものがある。
 【夢を与えるビリー】
人の中には、何かに、ただ熱狂的に従いたいという欲求がある。その対象は何でもいい。そしてその多くは、大きな情熱を持ちながら、夢を見失ってる人たちじゃないだろうか?回りに流されて、夢を見つけられずにいる人。または、ザセツを繰り返して、夢を見れなくなった人。僕自身、ビリーにひかれるのも、そんな心理があるからだと思える。
 ビリーズ・ブート・キャンプは、そんな人たちに夢や熱狂の代用品を与える。けれど、それは同時に、本物の夢に向かうキッカケも与えるのだ。
 ビリーの7日間・集中エクササイズを経験すれば、多くの人が過食を繰り返すことはないだろう。そして、自分が本当に熱中したいことに意識が向くんじゃないだろうか。ビリー自身もエクササイズの途中で、「自分の内なる力を信じろ」と繰り返し言ってる。
 そういう啓発的な面もまた、このビリーズ・ブームの大きな1因に違いない。
【地球に優しいビリーズ・ブート・キャンプ】2005_march_of_the_penguins_012_2
  また、これは文化的にも大きな貢献だ。過食とダイエット産業とは、先進国家の持つ最悪のダークサイドだ。まず、過食産業は貧困地域の飢えを増長させる。その背景には、人の欲をムリヤリ刺激する、過剰生産、過剰広告がある。つまり、過食現象とは、人がキャピタリズムの家畜になってることの表れだ。さらにダイエット産業は、そんな人たちを食い物にする。「楽してやせる」をキーワードにして、薬品や食事療法、電化製品を次々に売り出す。つまり、過食産業とタッグを組んで過剰消費の悪循環を生み、引いては地球環境をハカイしている。
 そんな中にあって、ビリーズ・ブート・キャンプは、すごい。まさに救世主だ。
 もし、これが世界中に浸透すればダイエットという言葉は消え去り、誰もがタンレンや精神性の向上のためにエクササイズをする時代になるだろう。
 だけど、僕自身はDVセットまで買って、励むことはないなぁ。だって、1セットで1万5千円だよ……それが、100万セットも売れるなんて、日本はマジにすごい。僕の場合は、ただ、ジョギングの最中に、有名な幾つかのワザをやってみるくらいだろう。
 それにしても、何か久々に日本に生まれた明るいブーム。日々のメディアの中、大勢の生徒を前に飛行機ブンブンするビリーを見ただけでも、元気にさせられるね。この夏、皆んなも、ビリーと1緒に汗を流して、ヴィクトリー!を体感しよう。■

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2007年7月14日 (土)

僕がBLOGする、あるありふれた理由。

 ココログで、Blog.を始めて2ヶ月だが、我ながら色んなことを書いたなと思う。カンヌ映画祭、レーガン大統領、パリス・ヒルトン事件、ロック・レヴューに、ウィンブルドン報告。そして、次にはヒロシマ・ナガサキの原爆について、長く書いてみようと思っている。
 僕はこれまで、自分の思うまま勝手キママに、時には偉そうに時には事情通的に、エッセイしてきた。なので、このBlog.をのぞいた人は、こいつは1体何様だ!と思うかも知れない。 
 だが、プロフィールにも書いてる通り、僕は何者でもない。ただ、メディア・ライフに生きがいがあり、実人生よりも、ポップカルチャーやニュースの中の出来事について、色々感じたり考えたりすることが多い日々を送ってるだけだ。そういう30代の日本人は、僕以外にも多くいることだろう。 
 そんな、Blog.エッセイを続けてると、1体自分は何のために、結構な時間をさいて書いてるのか?と考えさせられる。その答えはシンプルだ。自分のため、カッコつければ、自分を少しはマシな人間にするために書いているのだ。
 僕の、Blog.では、主に世界で起こったスーパーな出来事を話題にしている。
 だが、僕はそこに、日本で普通に暮らす僕や他の人の日常との本質的な接点をも与えている。どんなに非日常的な記事にでも、僕は自分の心情や人生との何らかのツナガリを与えようとしてきた。
 なので、Blog.を読み返すと、ただのメディア日記以上の感慨が生まれる。自分自身に啓蒙されたような、自分の人格を1つランク・アップさせられたような感じだ。
 そして、僕がその記録を、Blog,に残すのは、顔も名前も知らない他者とそれを共有したいからだ。たった1人でもいいから誰かが、楽しんでくれたり学んでくれるのを望んでいるから。また、僕自身、コメントを通じて、広範なコミュニケーションがしたいからだ。
 ありふれた理由だけど、僕が、BLOG.する理由は、まぁそんなとこだ。Img_005
 僕は世の中の色んな事に、多くの不満や意見を持っている。だが、それを世間へのケーベツやアキラメと共に、自分の頭の中に封印する事だけはしたくない。それがどんなに考えられたものでも、僕の頭にある限り、その考えはゼロだ。誰かの頭やハートに届いた時、初めてそれは何かになる。
僕の、Blog.タイトル。「Maybe it’s Something」は、そんな思いでつけたものだ。
 大分、訪問者が増えてきたが、まだまだ僕の、Blog.は発展途上だ。特に、コメントの量がサッパリだ。長い内容ばかりだからか、もしくは僕の態度が偉そうだからか。皆んな、ちょっとでも何か引っかかることあれば、どんな短い意見や悪口でも、送って下さい。
 もっと、エッセイのテーマを絞った方が、読者を獲得できるのかも知れない。だけど、もうちょっとこの「僕の気の向くまま路線」を続けて様子を見たい。■

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2007年6月28日 (木)

パリス・ヒルトンのトークショウを見て思うこと

【パリス、出所後初のTV・ショウ】Paris2_1
Paris Hilton.が,
CNNの名物トーク・ショウ“Larry King Live”にゲスト出演した。それは彼女にとって、2日前に刑務所から出て以来、初のTV・ショウでもある。というワケで、世界中で、特にアメリカではすごい視聴率を記録した事だろう。
 僕はここでそれへのレポートを書きたい。それと共に、このパリス事件の本質に迫り、ちょっとした教訓を書いてみたい。これが、1ポップ・アイコンに起こった、チン事件じゃなく、誰にでも起こりうる普遍的な悲劇である事を示してみたい。
 なので、Paris.へのカラカイや悪口が大好きな人への期待には全く応えないものです。そういう、Paris.叩きブログは他にいっぱいあるので、そっちに行けばいい。そういう書き手や読み手は、彼女の事を知らず、またこの事件について、自分の頭で何1つ考えず、ただメディアのバッシング・風潮に便乗したり、または古臭い常識論をかざしたりして、ストレスを発散してるに過ぎない。それは、どの国にも共通したスケープ・ゴート(イジメ)現象であり、ゴシップの根本的な目的もそこにある。

【キュートさとボケぶりは、健在!】
 と、いきなり話がズレたが、CNN.Larry King.の、Paris.に戻ろう。
彼女のルックスの第1印象は、ちょっとコロコロしてない?というものだ。1日、23時間の独房生活、23日半に渡る収監を経て、さぞやつれたことだろう。そんな僕の予想は、全くひっくり返された。顔とフワフワした服をつけた上半身だけの印象だが、彼女は釈放後のこの2日でケッコー太ったハズだ。
 だけど、考えれば自然なことだ。出所後、当然、Paris.はゴチソウにありつけたワケで、普段以上に食べたのは間違いない。このトークの中では、ムショでの食生活の話題もあり、ランチには、Mystery Meat!とナイスなニックネームで呼ばれる正体不明の肉などが出てきたそうだ。にしても、見た目は相変わらずキュートだし、口調からも、彼女の健康が損なわれてる感じは全く受けなかった。ファンの1人としてホッとさせられた。
 また、トークは全般的にシリアスなものだったが、Paris.は1度、彼女らしいボケぶりも披露した。服役中は、聖書を読んでたというので、Larry.が好きなPassage.(節)はあったかと聞いた。が、彼女はそれに笑って言葉を詰まらせ、Favorite Passage.はなかったわ、と正直なコメントを返した。

【何事も、神による何かの理由で起こる。/God makes Everything happen for a Reason.
 Larry King.のトーク・ショウは、ヴァラエティーに溢れていた。1連の事件の説明、判決に対する思い、入所手続きから服役中の具体的な言及、その最中に書いた日記の朗読。出所する時の気持ち。同じようなトラブルに陥ってる友達セレブ、Nicole Richie.や、Britney.について。そして、これからのParis.自身について。

 印象的だったコメントを拾うと、まずParis.は、禁固・23日間の判決に対して依然、不服があることを明言した。彼女は、わずか血中0.8mm、つまりシャンパン1杯分の酒気帯びで逮捕された。そして、免停が解けたという弁護士からの言葉を受けて、再び運転して捕まった。なので、サイアクでも社会奉仕活動で、済まされるような違法行為だと思っていた。
 自分は今でも、絶対に犯罪者じゃないと思ってる。と、そんな事を口にした。
 だが、それと共に、Paris.は、このバツをちゃんと受け入れたとも言った。何事も、神による何かの理由の元で起こるもの。だから、この試練にも意味があり、それを乗り越えることで、より強く成熟した大人になれると思った。彼女はそう言った。
 そして、Paris.はいつか元囚人たちの社会復帰を支援する施設を作りたいとも言った。というのも、服役中、ムショ仲間との話から、彼女たちの多くが出所しても帰る場所や仕事がなく、またムショに逆戻りという悪循環を繰り返してることを知ったからだ。
 なので、Paris.は出所する日、自分には温かい家族やリッチな暮らしが待っていることに対し、罪悪感を覚えたという。

2007062800000013oricentview000 【私はパーティーガールじゃない!】
 このLarry King.の視聴者の多くは、そういうコメントを受けて、「どうしたのパリス、急にいい子になったな。」とか、「ムショ生活で、1気に成長したな。」などと思ったことだろう。だが、Paris.は元々、いい子だし、精神的に成熟している。このトークで自ら言ったように、酒好きじゃなくドラッグは1度もやった事ないし、ただ、パーティーで友達と楽しむのが好きなだけだ。つまり、ダーティーなパーティーガールという世間のイメージは、誤解だ。また、Paris.はすでに、乳がんの治療施設の基金造りなど、社会奉仕活動にも熱心だ
 Larry.とのトークで、世間の人たちの自分への最大の誤解は何かと聞かれると、甘やかされたナマケ者の金持ち娘だと思われてることと返した。「私は、親からお金をもらわずに、自立して、毎日働いてる。New York Times.のベストセラーにもなった本も出版したし、歌も出して、映画にも出ている。」
 考えれば、それはすごい事だ。億万長者の家に生まれて、Paris Hilton.ほど多忙な仕事に追い回されてる20代の女性が他にいるだろうか? ほとんどのコが、何の野心も持たずに、ぶらぶら過ごしている事だろう。

【Perception.(イメージ)のズレ】
 要するに、Paris Hilton.の実像と、世間の抱く彼女のイメージに大きなギャップがあるというワケだ。 そして、このパリス事件に関する本質もそこにある。
 僕はそれを、このLarry King Live.の後のAC.360を見てる最中に知らされた。CNNのNO-1.アンカー、Anderson Cooper.がその自身の番組の中で、Larry.に、Paris.へのインタヴューがどうだったかを聞いた。すると、Larry.は、Paris.は好きだが、世間のParis.現象は嫌いだと答えた。Paris.は世間の抱く彼女へのPerception(イメージ)とは、違う。それに、Anderson.は、なぜ、その2つのギャップがこんなに大きくなってしまったのか?と言うと、Larry.はParis.がそれをもっと早く止めていれば、こんな騒ぎにはならなかっただろうと言った。正確な言葉ではないが、そういう内容の会話で、さすがはCNNの2大看板の2人だけはあるものだった。まさに、そこに、この事件で、Paris.が犯した過ちの本質がある。

 Paris.はずっと、自分自身を偽ってきた。そういった行為は、多くのトラブルやバツを招くものだ。
 彼女のダーティー・リッチというイメージが、今回の事件で大バッシングの世論や判事が厳罰を下したことに大きく影響したのは間違いない。もし、Paris.が、妹のNicky.のように品行方正なイメージなら、裁判で無罪を勝ち取っていただろう。
 だが、これまでのParis.にとって、そのイメージはタレント活動の核であり、彼女を1躍有名にしたTV番組、Simple Life.もまた世間の抱くイメージを利用したものだ。つまり、Paris.はこれまで、自分とは別人のイメージを作り上げ、それで富と名声を得てきた。それが、彼女のすべてじゃないが、それは彼女の生き方の大部分を占めている。彼女は何事も神の理由の元で起こると言ったが、もしこの事件もそうなら、このバツが下された理由もここにあるだろう。

Parishiltonoutofprision 【パリスに見る人の原罪

 抽象的な話になるが、人は誰もが、自分の自己イメージと、回りの人が見る自己イメージで出来ている。そして、この2つのイメージを融合してゆく事で、人間性が洗練されたり、よりよい人生を送れるようになれたりする。
 それに対し、自分の自己イメージに固執すれば、いずれバツが下る。それは実力以上に自分を評価してる場合であり、それには当然、回りの評価が伴わず、いずれその人はヤケを起こして、泥沼の状況を生み出す。僕もよく経験したが、多くの人もこの負のサイクルにハマったことがあるだろう。
 Paris.の場合はそれとは逆で、他人が抱く、バカな自己イメージに執着していたのだ。どっちにしても、真の自分を偽っている事には変わりない。
 そう思うと、人の原罪とは、まず自分で自分自身をだます事なんだなと気づかされる。
 だけど、話が思いっきり、哲学的になってるなぁ。このパリス事件に関して、ここまで人について考える変人は、僕以外にいるだろうか?まったく、Crazy.だ。
 が、まぁ、ここまで読んでくれた人には、このパリス事件が、人生の大きな教訓を与えるものだった事を分かってくれたかと思う。これは、1時代のポップ・アイコンが巻き起こしたチン・社会現象じゃなく、どこの誰にでも起こる普遍的な悲劇なのだ。
 ParisはLarry King Live.の終盤にこう言った。「これからは世間の,Role Model(模範)になりたい」そのためにはまず、誰よりも、自分自身をあざむかない事が最大のポイントになるだろう。■

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